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宿命と運命

母親をポータブルトイレに座らせてパジャマに着替えさせている時だ

「お前を呪うぞ。お前を呪い殺すぞ。」と言われ思わずぎょっとして母親の顔を見た。これは冗談を言う時の顔だ( ‘o’)

私はおどけて「そうかね~、怖い、怖い」と返すと満足げに含み笑いをしている。日々少しずつだが私も進化している。

夜は誰でも底知れぬ不安感を感じるものだろう。太古からのDNAに刻まれた外敵から身を守るための名残りなのだろう。
その為、夜になると「魔物が来る!」とか「女がそこに隠れている」とかせん妄が激しくなる。

そんな事で一晩中、朝方まで度々徘徊センサーが鳴って起こされるとこちらも気が変になりそうになり、大声で怒鳴ったり床を叩きつけたりして、後で「悪いことをしたなー」と後悔の涙を流す事もあった。相手の立場に立っていなかった。行動や反応には必ず理由がある事がわかった。認知症の問題行動にも必ずそうしなければならない理由がある。長い時間がかかったがようやくそれがわかった。
母は、自分の体を犠牲にしてまで私の魂を育ててくれているのだ。なんと深い愛情だろうか。ありがたい、計り知れない計らいの力が存在している。

今から20年以上前にいとこから、「おじいさんだけどトランプ占いで凄い人がいる」と聞いて、結婚の事について占ってもらった事がある。おじいさんには言わなかったけれどガールフレンドがいる事を見抜かれた。結婚について占ってもらったが、何度やっても母親を示すカードが出て来るので「お母さんはよっぽど強い力を持っていますね」みたいな事を言われたが今から思えばそれが宿命だったのかも知れない。運命は自分の行動によって変えて行けるけれど、宿命は持って生まれたものだから変える事は出来ない。

子供の頃、家にあった絵本『安寿と厨子王』を読んでトラウマになるくらい悲しくて泣いた。世の中は悪い人間が潜んでいるから俺は絶対に母親を守って一生幸せにしなければいけない!と心に硬く決めた。たぶん、産まれる前から決めていたのだろう。

全ては筋書どうりなのだろう。潜在意識は知っている。必要な事が必要な時に起きるだけだ。
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使えね~~

母親がまた全身けいれんで腰骨を痛め40日入院、(;_;)先日退院したものの1か月以上おむつで寝たきりだったので足が全く立たなくなっている。

病院でリハビリしてるとの事で安心していたのだが、、、本人に意欲がないためリハビリもうまくいかなかったのだろう。
とにかく生まれたての小鹿以上に足に力が入らないのでトイレ介助が一苦労(;д;)

ネットで色々調べた結果「スカイリフト」なるものを発見!

IMG_0564.jpg

介護レンタル事業者に電話すると早速デモ機を貸していただけた。

使って見た結果は残念!ウチの母親には体型が合わなかった。腰に支持ベルトを装着して上げて行くとプロレスのサバ折り状態で後ろから背骨を締め付けるので痛がってしまう。おまけに胸当てだけが上がって首つり状態になる。

うーん、なぜ脇を支えて肩甲骨周りを持ち上げる方式にしなかったのか不思議、上がる方向も垂直ではなく斜め前方からカーブを描いて垂直の方が人体力学上妥当なはずなのだが、、、特に腰椎圧迫骨折して円背になっている高齢者にはこの機械はおすすめ出来ない。メーカーさんぜひご検討下さい。

ってか、本日デイサービスから「今てんかん発作が起きています」と電話(゚д゚)

で、また入院となりました。    勘弁してくれ~~  トホホ、、、、





母さん、ごめん。

『かあさん、ごめん。』

生ゴミを包むため拡げた新聞紙の書籍広告の本の題名だ。
50代独身男、認知症の母を介護するという副題が付けられていて、
なんだ俺の事じゃないかと気を取られた。
一瞬Amazonで買おうかと思ったがやめた。

介護なんて人それぞれ、世界にたった一つの親子関係の中で解決していく問題だ。
下の世話なんか別にどうという事はない。要は慣れの問題だ。
もちろん、何度言っても理解できない母にイライラして物に八つ当たりしたこともある。
夜中に何度も何度も起きて徘徊センサーがなって起こされる時など。

確かにそうした時は心の中で「かあさん、ごめん」と言っている。

しかし、その100倍以上は「おかあさん、ありがとう。」と言っている。

両足で立ってくれてありがとう。鼻歌を歌ってくれてありがとう。
お茶を飲むとき小鳥のように飲んで微笑ませてくれてありがとう。
ちゃんとおしっこが出てくれてありがとう。うんちが出てくれてありがとう。
ご飯を食べてくれてありがとう。
毎日車で買い物に一緒に行ってくれてありがとう。
寝てくれてありがとう。
生きていてくれてありがとう。テレビを見て笑ってくれてありがとう。
話してくれてありがとう。

認知症になると子供に還ると言うけど確かに実感として小さい子供を育てている感じ。
きっと、前世でも強いつながりがあったのだろう。買い物に行くドライブ中に
Jポップをカーナビでかけてるけど殆ど恋愛ソングなんだけど、もちろん恋愛感情はないけど(笑)、
大切にしたいっていう思いは一緒、ひょっとしてこの母親と前世は恋人だったのかな?
なんて気がする時もある。
今世では母子、前世では夫婦、そのまた前世では親友なんてこともあったかも。
飯田史彦氏の『生きがいの創造』にそんな事が書かれていたっけ。

人生は経験、色んな思いをして何を感じ魂に刻むのか。人それぞれ違う。
人それぞれの幸せも、また。



母の介護。 いのちとの対話。

今年の1月から全身けいれんのてんかん発作が出始めた母親。6年前、4年前、2年前と心原性脳梗塞を繰り返し、最後の右前頭葉の脳こうそくの1年後にてんかんが出始めた。

仕方がない事だがてんかんを抑えるデバケンが処方された。それまではお寺と神社に付き添ってお参りに歩けていたが歩く気力もなくなり体重も1年で10キロ増えた。認知症も進行し、徘徊センサーをベッド下に設置しトイレ誘導が必要になったので来られるお客様には施術を中断したり予約をお断りしたり、出張が出来ないなどで大変ご迷惑をおかけしています。

そんなわけでほぼ付きりで母を観察している状態です。尿路感染を繰り返し、2週間前にはトイレで動けなくなり圧迫骨折で入院しました。しかし、生きている体はすごいものです。毎日見ていると、一生懸命治そうと生命力が頑張っています。

肉体の中の燃焼力やエゴ(精神活動)がどんどん弱くなってくると何かキラキラした感じのものが肉体の奥に感じられます。いのちの輝きと表現したくなる何かが。荒れ狂う波が静まって穏やかになった海の底に何かが見えそうな感じ。

それが何かはわかりませんし、人間の体は神秘です。わからない事だらけです。

分かっていることはただ一つ、我々は大いなるものに生かされている存在であること。

(体のいのちの声を聴く事。)

自分の整体をする上でも、これだけは肝に銘じて行きたいです。

ツイてる

母親が脳梗塞になってもツイてると言うのは変かも知れませんが、倒れてから約一月、今日この頃は「本当に良かった」と思えるようになりました。「脳梗塞になって何が良かったの」って言われそうですが、自分の身の回りのことはしていただけます。あのままぽっくり逝かなくて生きていてくれます。

本当に軽く済ませていただいてありがとうございます。と神棚と仏壇に感謝しています。健康とは本当にありがたいものですが、普段元気な時には当たり前のことで特に感謝の気持ちは芽生えて来ません。

苦しみや困難があるからこそ初めてありがたみがわかるということもあるのですね。

そういえば、お客様を整体していて「この痛みが取れれば10万円あげてもいいのだけど・・・」なんて軽はずみな事をおっしゃられる方が時々おられますが、(えっ?本当にこの痛み取ってもいいんですか??)なんて言える位の術者になれれば大儲けできそうですが、、

でも、そんな方でも「あれ、そういえばいつの間にか痛くなくなっている・・」っていうくらい痛みがない状態っていうのは普通すぎてすぐに慣れてしまうようですね。

ですから、私のような人間は多少の痛みや困難がないと人間的に成長できないのかなっと思っています。

だから、これくらいの軽い困難にして下さって、神様ありがとうございます。

料理も覚えられるし、母親がいかに大変な作業でで今まで家族を食べさせていたか、ありがたい恩を感じることができます。
自分の自由になる時間に気ままに過ごしてきた今までの自分よりも、今の自分のほうが好きになれます。

ありがたいと思えます。


プロフィール

やす

Author:やす
岩国市の山奥でのんびりと整体師をしております。
うお座B型でこち亀の両さんとおんなじです。
でも両さんほど波乱万丈ではありませんが・・・

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